ドキュメント
稽古場(アトリエ)建設
(2004.1.18 撮影)
(2004.3.8 撮影)
(2004.5.2 撮影)
(2004.9.15 撮影)
総集編
2004年1月5日、CAN青芸創立。
まづ、活動母体となる事務所機能の確保。機材・道具の保管場所の確保。
そして、稽古場の建設。新作の企画/制作。などなど・・・。
一年目としては、倉庫を確保し、新作を世に出し、車輌を購入して、稽古場の
めどを立てた。ということでは、まあまあ、頑張った年でした。
そして、その稽古場が、小さいながら出来上がりました。
予算のない中での取り組みなので、まだまだ不十分ですが、とにかく稽古ので
きる床を張るところまで出来ました。
一年間に及ぶ、その軌跡です。
2004年1月18日。この日が、この建物と
出会った最初の日です。
まさか、この建物が稽古場になるとは、この
時点では想像もしていませんでした。
←この梁を見たとき、何かを感じました。
“古民家再生!”
でも、それは、いつの間にか、頭の片隅に。
そして話は、この建物の隣の空き地に、プレハ
ブを建てようということで、進んでいきました。
←バス通りから見た所。ここは斜面になっている
のですが、この斜面が、ちょっと曲者でした。
↑下からバス通りを見た所。結構な斜度があ
るのです。
←ここが、あの建物の隣にある空き地です。
ここにプレハブを建てて、稽古場に!
なんといっても、環境的には最高です。
山があり、川があり、夏には蛍が舞い飛ぶ
そうです。
早くこの河原で、バーベキューをやりたいも
のだと、気持ちは稽古場完成なのですが、
難関が立ちはだかりました。
さあ、今日は第1回目の草刈りです。
←ここがプレハブ建設予定地です。
みなさんのご協力で、第1回目の草刈り完了。
ありがとうございました。
こんなにきれいになりました。
ところが、1ヶ月もしないうちに、また青々
と草が茂ってくるなんて、予想もしませんで
した。
草との戦いが、この日から始まったのです。
このようになるのです。
新緑の美しさには感動するのですが、1ヶ月
でこれなので、先が思いやられます。
この頃、劇団の荷物は倉庫を借りて置いてい
たのですが、「あっ!この建物!!」ちょっと
掃除をすれば、荷物ぐらい置けるだろう。
ということになり、倉庫を引き払い、荷物を
持ってきました。
10年以上人が入ってない建物です。まず空
気をいれかえ、掃除をして、床はベコベコだ
けれど、なんとか使えるだろ。
この後、プレハブの話を進めたのですが、予算的に膨大になること、また、撤去する際にもお
金がかかること、そして、あの坂道です。プレハブの資材をつんだトラックが入れないだろう。
ということになり。プレハブの話はしばらく宙に浮いた形になってしまいました。
その時、「この建物でいけるんじゃないか。」とアドバイスを受け、話は急転直下、この建物
のリフォームということに進展していきました。決め手は、あの時見た梁でした。
しかし、我々の予算で、この建物(とりあえずは床だけ)をリフォームしてくれる大工さんは
見つかりませんでした。そして、話はそのまま、しばらく膠着状態に。
劇団の仕事が忙しく、しばらく来れなかった
のですが、ななんと、こんなになってしまい
ました。
足が踏み入れない状態です。これでは建物
に近づけません。
第3回目の草刈り開始。
稽古場建設の先が見えないまま、夏が終わ
ろうとしています。
3度目の草刈りで、ずいぶん慣れてはきまし
たが、自然との共生の大変さが身にしみてい
ます。今年中に目途が立つと良いのですが!?
2004年も終わろうとしています。今年の目標だった稽古場建設も、その後、動きがなく、
年を越そうとしています。
そんな年の暮れ、話が動き始めました。
劇団の近所に住んでいる大工さんが、リフォームを引き受けてくれるというのです。
「やった〜っ!!!」
工事は、来年になってから。その前に、1階の床をはがせるように準備をしておいてください。
とのこと。
「分かりました!」
年が明け、2005年1月。
工事開始の日が、決定しました。2月5日。
それまでに、1階の整理をしなくては。
2005年1月27、28、29日、作業日。
この建物は、1階が3部屋と台所、2階が3部屋となっており、1階には、劇団の荷物と、も
ともとあったテーブルやら冷蔵庫やら、なにやらかにやらです。とにかく、捨てるものは外へ
、必要なものは2階へ、ということで、1階は何もない状態に。
←劇団の荷物。これは2階に。
↓窓ガラスの割れている所には、ブルーシ
ートを張って応急処置。
↓台所は、床が腐っていて、危なくて入れま
せんが、全部撤去。
↓この部屋の物も、全部撤去。
↓さあ、劇団の荷物は、2階へ移動。OK。
↓この机、使えそう。ブルーシートに包んで外へ。
ガラス戸も、木とガラスに分け廃棄。
金具も全部はずして、処分。
2005年1月30日
きょうは、我々の志に応援をしてくれている近
所の方たちと大工さんを囲んで、「“よろしく
お願いします”の会」を開きました。
中央が大工の中野さん。(お世話になります。
)右側が、いろいろとアドバイスをしてくれた
大塚さん。(ありがとうございます。)
そして、この部屋は、大塚さんのお宅です。
囲炉裏があって、素敵です。
何から何まで、お世話になっています。
2005年1月31日
大工の中野さんが作業に入る前に、もう一仕事。
床の上に、2重に貼られたカーペットの撤去です。
そして、それを一辺が50p未満になるように切り刻まなくてはなりません。でないと、捨て
られないのです。さあ、もう床の上には何もありません。2月5日の作業開始を待つばかりです。
2005年2月5日
作業開始です。
たくさんの資材が、外に積み上げられました。
あっという間に床が剥がされ、何十年も陽のあたることが無かった床下が現われました。
予想を超える傷みようだったようです。
壁を取り払い、柱を抜き、基礎の部分を作っていきます。
柱を抜くたびに、建物のきしむ音がしたそうです。
四隅に“はすかい”をし、「これで、地震が来ても大丈夫。」とのこと。
ありがとうございます。
←劇団の道具を置いていた一番広い部屋。
↓壁を取り払って出現した空間。
↓入り口を入って右側、北側になるので傷みが
ひどかった。
↓台所です。やはり北側で傷みがひどい。
この辺は、柱が抜けませんでした。
2005年2月12日
作業開始から1週間がたちました。
床下の基礎も終わり、床の下地も張り終え、上からフローリングを被せている最中です。
抜ける柱は抜いてもらって、補強してもらっています。
古い柱に新しい柱を抱かせ、梁の補強に新しい梁を入れています。
この日は、外に積み上げた廃材の撤去です。
取り敢えずは、敷地内に整理して積み上げることにしました。
大塚さんが、作業現場に顔を出してくれました。
稽古場の横に立つ木の枝を掃ってくれました。
2005年2月18日
中野さんから、「作業が終わったので見にきてくれ。」と連絡があり、18日の朝、稽古場前で
待ち合わせをしました。(大工の中野さんです。)
んっ?真新しいフローリングの上に鳥の糞。
クソーッ!
床はきれいになったけど、壁はまだ穴だらけなのです。
入り口を開け、入ってみると、なんと真新しいフローリングで広がった稽古場が、完成してい
るではありませんか。
「わぁーすごい!」おもわず叫んでしましました。
私たちCAN青芸の稽古場(アトリエ)です。
そして、中野さんの仕事は、床張りだけではなかったのです。
実は、電気も通り、水も出るけれど、やはり、稽古をしていてトイレは必要。でも、この建物
に付いているトイレは、どう見ても使える状態ではなく、工事現場にあるような仮設トイレを
敷地内に置くようだな。と思っていたのですが、なんと、そのトイレを生き返らせてくれました。
これには、感謝です。
また、外壁で裸になっていた部分も手入れしてくれて、本当にありがとうございました。
Before
After
そして、これはまだ工事が始まる前、中野さんと一緒にこの建物を訪れた際。玄関を入ると
何故かそこに掘り炬燵があったのです。それを見ながら「これ、囲炉裏にならないかなぁ〜」
とつぶやいたのですが、その時、中野さんからは「これは潰しちゃったほうが良いよ」と云う
返事でした。ところが、そのことを覚えていてくれたのでしょう。完成した稽古場の玄関を入
ると、目の前に掘り炬燵ならぬ囲炉裏が出来上がっているではありませんか。中野さんからの
プレゼントだそうです。
囲炉裏のある稽古場。素敵じゃないですか。冬になったら炭を熾し、囲炉裏を囲んで一杯やり
ましょう。中野さん!
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その後、2005年4月30日に「CAN青芸 稽古場開き記念 名栗 お披露目公演」を開催いたしました。
【お披露目公演&バーベキュー風景】
名栗あすなろ会館を会場で開催
飯能日高子ども劇場のみなさんに手伝っていた
だきました。
当日、来ていただいたみなさんです。
という訳で、劇団設立から一年が経ち、念願の稽古場を持つことができました。
大塚さん、大工の中野さん、お隣の大野さん、武蔵村山の木村さん、飯能日高のみなさん、
また、この建物を提供してくださった柏木さん、そして、たくさんのともだち、ありがとう
ございました。
CAN青芸は、たくさんの人に支えられながら、やりたいことをやろうと思っています。
これからも、よろしくお願いします。
終演後、場所を移して、稽古場にてバーベキュー。
たくさんの方に来ていただきました。
飯能日高子ども劇場より「CAN青芸ネームプレート」を頂きました。どうもありがとうございました。
【編集後記】
このページを立ち上げてから一年が経ってしまいました。ホームページは
早さが命なのだから、もっと早く公開しなければ、と思いつつ、あっという
間でした。
昨年は、この稽古場から新作「ぼくのペットはグチャグチャペット」が、生
まれました。(作/演出 つげくわえ)
またあれから、たくさんの人たちが稽古場を訪問してくれます。
今年は、名栗小学校・中学校の卒業生に、お芝居をプレゼントすることが
できました。
CAN青芸はやりたいことがたくさんあります。この稽古場から、何が生まれ
てくるか、楽しみにしていてください。 2006年3月29日(文責 新妻)